純心教育のルーツ

理事長 山田 幸子

本学園は1934年12月8日、日本人最初の司教、長崎教区長ヤヌワリオ早坂久之助によって創立されました。

先だって1927年10月30日ローマ教皇ピオ11世から司教叙階を受けた早坂久之助司教は、教皇から「卿に委託される任務、卿に授けられる使命は、貴国民の間にキリストの御国の福音を力の限り知らせ広めるにあるのです」との言葉を受けました。日本人の魂の救いを自らの使命と確信した早坂司教に、さらに、布教聖省長官V?M?F?ロッスム枢機卿は「教育と福祉」を使徒的事業とする邦人修道会の創立を勧めました。当時長崎にはカトリックの高等女学校が一校もなく教区司祭団からも要望の声もあり、司教は「教育と福祉」を使徒的事業とする邦人女子修道会を創立することを神から委託された使命と受け止めました。

司教は、京都府立第一高等女学校で教鞭を執りながら修道生活を望んでいた江角ヤスを長崎に招き、準備を整えて純心聖母会を創立し、こうして純心女子学園が開校し教育が始まったのです。

長崎の地から始まり、鹿児島?東京?ブラジルと「教育と福祉」の使徒的事業は受け継がれ広がっています。それから86年、多くの人々に導かれて今日の純心女子学園があるのです。創立者たちが願った「福音に根差した本ものの教育」を目指して、本学園は明日も明後日も歩み続けます。

理事長 山田 幸子